海の向こうで、書く書く然然

海外から見た日本、日本から見た海外 ー 2つの視点からのつぶやき

依然に高い日本の敷居

 ここ2年程、コロナの水際対策で世界の国々が躍起になっていましたが、ようやくその重い扉が開き始めました。Yes!

 我らの国、オーストラリアも当初は世界一ぐらい厳しい姿勢を取っていました。日本に住んでいた我々は、21年9月末に夫婦共々仕事の契約が満了し、即行でのオーストラリア帰国を望んでいました。ですが当時は、オーストラリア政府が「3000ドルの自己負担で、政府指定のホテルで14日間の隔離をしないと入国させない」という強硬路線を貫き、かつ日豪を結ぶ便もかなりの頻度で間引いていたため、帰国はそう簡単なことではありませんでした。

 3000豪ドルは=約27万円ですよ💲💲💲。政府に空港で捕まえられて、ホテルに監禁されるのに、27万円って。高い金額設定して、帰国を渋らせて人々の動きを止めるのが目的だったのでしょう。外国人だけでなく、自国民に対しても鉄格子を下していたようなものでした。

 

 コロナにより契約が1年延長され、当初2年半の日本生活のはずだったのが3年半に延長されてしまった夫は、オーストラリアへの望郷の念が強く、とてもでないですが「もう少し様子見しましょう」と言える雰囲気ではありませんでした。逆に「なんとかして早く帰さないと」と思わせるぐらいで、3000ドルの支払いにツベコベ言っているどころでなくなってきました。

 結局、21年10月中旬に夫は日本を発ちましたが、ジャンボ機か747かわからないけど、一般的な国際線サイズの機内にはわずか5人の搭乗者だったとか。当時(このブログを書いている今も)日本とオーストラリアを結ぶ路線はサービス停止が相次ぎ、ニューサウスウェールズ州シドニービクトリア州メルボルンの2都市のみ、しかも数日に一度で、乗れなかったら次まで数週間待ちとなかなか綱渡りな展開に。提示された航空券が、希望のシドニーではなくメルボルン経由でも文句なしで、ありがたく頂きました。メルボルン国際空港横の4つ星ホテルで14日間の隔離を行いましたが、部屋は広くめちゃめちゃキレイながらも窓も開けられない密閉状態が2週間続いたのにかなり堪えていたようで、日本からも毎日励ましの連絡を入れたものです。

 私は21年12月に中国でもっと厳しい21日間の隔離生活を強いられました(別の機会に書きますね)。中国も含めいろいろな国が「隔離期間中の検査の結果に影響を及ぼす」として差し入れを禁止していますが、オーストラリアは「アルコールやたばこ以外はOK」とされ、夫の好きなナッツやチョコレート、クッキーなど食べ物が詰まったパッケージ(オーストラリアでは”Hamper”とかいいます)を日本からネットで現地のお菓子屋さん経由で手配して、ホテルの隔離部屋に送ってもらったりもしました。お菓子屋さん、気を利かせて「メッセージも無料で添えられますよ」って申し出てくれたり、コロナ禍で薄れがちな「人とのつながり」を大切にしてくれている感じでした。あれから半年以上経ち、夫は家でぴんぴんしていますが、隔離前や隔離中の夫は相当意気消沈していました。

 

 オーストラリアは22年2月からじょじょに政策を変更し、「With Corna」を意識した水際対策に変更。今は外国の地を出発する際のPCR検査も求めず、ワクチンを2度打っている人にはかつてのように門徒を開いています。日本で主流のアストラゼネカファイザー製のワクチンはもちろんOKです。私が日本からオーストラリアに向かった22年3月中旬の段階では、まだPCR検査による陰性証明書を求めていましたが、これも22年4月になって停止となりました。万歳!

 

 ちなみに私が22年3月に海外渡航PCR検査を受けたクリニックは、横浜駅から歩いて10分ぐらいの西区南幸2丁目にある「オーマイクリニック」というところでした。追加料金を払っての即日発行ではなく、翌日発行で1万5000円だったか。他よりは安かったと思います。ネットでの口コミ評判はあまりよろしくなく、評判通りに美容クリニックとワクチン接種+海外渡航PCR検査も兼ねて営業しているからか待合室は人でごった返して、それこそコロナに感染しそうな雰囲気でしたし、受付スタッフ等の対応も正直「うーん」。でも、英文での陰性証明書は翌日ではなく、検査終了から5時間ぐらいでメールにて送られてきたので、その点では高評価です✨横浜駅近辺で今も海外渡航PCR検査が必要な方はご検討下さい。

 

 22年6月頭にまた日本に行きますが、日本政府がまだ水際対策として「日本に向かう72時間前のPCR検査」を義務付けており、オーストラリアを出る際にまたPCR検査を求められます。がーん😨。日本政府は「鼻咽頭ぬぐい液」という採取検体にこだわっていますが、これを採取するには鼻の穴に綿棒を刺さないといけなく、痛さが半端ない。拷問に近い。中国・北京の空港で入国時に受けた検査が一番痛かった。脳みそに突き刺さったかと思う痛さで、それから辞書ひいて、間違っているだろう文法を用いた中国語で「とても痛いので優しく刺してください」と書いたメモを検査官に毎回見せたほど。メモの効果はかなりあり、見せ始めてからは丁寧にやってくれる検査官が多かったような。でも綿棒が視界に近づいてくると頭部が自然と後ろに引いていく現象が常にあり、いちど全身真っ白の防御服を着た検査官のおっちゃんから中国語でめちゃくちゃ怒られました。たぶん「じっとしてろ。刺せないじゃねえかぁ」とか言っていたんだろうなぁ。ひえ~ぇ。

 

 海外との行き来がある生活をしているため、コロナが始まってからこの「鼻咽頭ぬぐい液」を採るのPCR検査を20回ぐらい受けました。これ以外に喉ぬぐいは50回以上、唾液も50回以上かな。医療従事者を除いたコロナ検査回数番付があったら、世界の上位に入るのでは😢。

 おまけに日本政府は自前のフォーマットでの提出を要求しているので、これで証明書を発行してくれるクリニックを探さないといけない。どこのクリニックもこれを嫌がる始末だ。結局、近所で120ドル(約11000円)でやってくれそうなところが見つかりました。日本人医師がいたり、日本人スタッフのいる医療機関はその2倍以上の250ドルをチャージしてきます。医療現場の最前線で頑張って下さる医療従事者の方には頭の下がる思いですが、でも必要以上のチャージは「う~ん」ですね。予約時に前金で全額払って、キャンセルしても料金は戻ってこないというんで、予約入れるのはギリギリまで粘っていますが、日本政府がここ1-2週間で「PCR検査をしなくても帰国の便に乗れまーす」なーんて発表するワケないよなーと思い、そろそろ予約しないとな、という感じです😞。

 

日本政府指定の陰性証明書のひな形(なんだかな~)

 

 最近また都内の感染者が増えているようですが、日本人のコロナの捉え方と欧米人の捉え方は大きく異なるようです。オーストラリアでも外出時はマスクを着用する私ですが、先日外出先でオーストラリア人の友人に「なんでマスクつけているの?」と言われてしまいました。彼らにとっては、「マスク着用=防御」ではなく、「マスク着用=コロナ菌を拡散させない配慮」なもようです(コロナ感染したら普通隔離されているだろうにね…)。日本ではマスクをしていない人が白目で見られますが、こちらはほとんどの人が着用していないので、どちらかというと着用していると白目で見られているような。たしかに着用しているのは、アジア人系がほとんど。こんなところでも考え方の違いがよく分かります。

 

 「With Corona(コロナと共存)」っていう響きもどうだかなとは思いますが、いつまでも扉を固く閉じたままだと経済も回らない。そこでオーストラリアは方向を一気に変えました。今日は全国で5万7000人が感染と、今現在も感染者数は多いまま。それなのにどこの国内空港も連日観光客でわんさかわんさかで、観光地はコロナ前の賑わいを取り戻しています。同じような欧米諸国が多いと思われ、日本もそろそろ無意味な水際対策は停止した方がいいんじゃないかなーと思います。中国にいた時は、日本に帰るまでの1カ月間、「毎日」PCR検査を受けさせられていました。帰国時に、成田空港で自前で4万円払ってハイヤーを雇い、家まで帰らないと入国させないという仕打ちを受けたんですが、これって私を擬陽性者と扱っているのとほぼ一緒かと。中国で1カ月間、同政府主導の厳格なバブルの中で生活し、毎日PCR検査受けて陰性の人の方が、PCR検査を受けたこともなく京成線に乗っている方々よりクリーンであることは間違いないと思うのですが、そういう視点もないんですよね・・・。その後も1週間は無理やり携帯に搭載させられたアプリから居場所確認やらで、ウーウーとしょっちゅう連絡来るし。こういうのは今日現在はなくなったようですが、感染者数がまた上がっているから、再開しかねないなぁと警戒している次第です。

 

「今年は海外に行きたいな」と思っている方々。PCR検査を求める国は減ってきていますが、ワクチン証明書(2回接種以上ね、1回じゃダメよ)を求めてくる国は以前多いです。在住地の市区町村の役所が、ワクチン証明書(ワクチンパスポートなどともいわれています)を発行してくれます。私の日本の本拠地であるY浜市は無料で出してくれましたし(切手張った返信用封筒の提出は要)、どこもそうだと思いますから、早めに入手してくださいね。

 

 早くこういった面倒なことのない世の中になって欲しいと切に願っている毎日です。

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